不登校の「見守り」は危険と言われる本当の理由

【この記事について】不登校の情報では「見守りはダメ」という言葉をよく目にします。結論から言うと、見守り自体は悪くありません。ただし見守るときには大切なポイントがあり、そこが整っていないとうまくいきません。この記事では、その理由と本当に必要なことを不登校専門カウンセラーの視点からお伝えします。
不登校で「見守りは危険」と言われる3つの理由
不登校に関する情報の中で「見守りは危険」とされる理由を整理すると、大まかに次の3つに分けられます。
①いつまで経っても動き出さない
見守っているだけでは、お子さんがいつまで経っても自分から動き出さないのではないか、という心配です。
「そのうち動き出す」と待ち続けているうちに、何年も状況が変わらないケースを見聞きすると、見守りへの不安はより強くなります。
②好きなことばかりして、ダメな人間になってしまう
学校に行かない代わりに、ゲームやスマホなど好きなことばかりして過ごす姿を見ると、「このままで将来大丈夫なのだろうか」「甘やかしているのでは」という不安が生まれます。
③見ているだけでは何も変わらない
何も声をかけず、ただ見ているだけでは状況は変わらない、という考え方です。「見守り」という言葉が、いつのまにか「放置」と同じように受け取られてしまうこともあります。
不登校という状態には、明確な期限がありません。
「いつまで続くのか分からない」という先の見えない不安があるからこそ、こうした「見守りはダメ」という情報を目にすると、強く心が揺さぶられてしまうことがありますよね。
見守りが悪いのではなく、見守り方がポイント
私自身は、見守りがダメだとは全く感じていません。
それは、自発的に行動していく循環が起こせる仕組みがこの「見守り」の中にちゃんとあるからなんです。
ただし、見守るときには必ず押さえておきたい大切な点があります。
そこが整っていないと、見守りはうまくいかないのです。
見守り方についてはこちらの記事で紹介しております。
見守りをどのように行なっていくかわからない方はこちらをご覧ください。
見守っていく上で大切な点は、あなた自身の気持ちがどうなっているかです。
見守っている時、焦りや不安、恐怖、ストレスを感じているけど、「見守らないといけない」と思ってガマンして頑張っていませんか。
ストレスがたくさんかかっていると、どうしてもお子さんに対して「目にみえる変化」を求めたくなりますし、見守りが長期間続いた時、我慢の限界が来た時、感情が爆発して、攻撃的になってしまいます。
見守りがうまくいかない本当の原因
隠しているつもりの気持ちは、お子さんにしっかり伝わっている
お子さんに対する不安、この先への恐怖、我が子の状態への悲しさ、ときには怒り。こうした感情が癒やされていないまま見守りを続けていると、どれだけ表情や態度で隠しているつもりでも、その感情はお子さんにしっかりと伝わってしまいます。
子どもは、言葉以上に親の空気や雰囲気を敏感に感じ取るものです。
怒っている人のそばにいると、何も言わなくても緊張感が伝わってきますよね。
「大丈夫だよ」と口では言っていても、心の中に不安や怒りを抱えたままでは、その緊張感がそのまま伝わり、お子さんは安心して過ごすことができません。
見守り疲れ
また自分の気持ちを我慢しながら見守りを続けていると、お子さんが回復しているという実感を持てないまま、時間だけが過ぎていきます。
すると、我慢の限界を迎えたときに、好きなように過ごしているように見えるお子さんに対して、怒りが爆発してしまうことがあります。
そして、そんな自分を責めたり、「見守るなんてしなければよかった」と後悔したり「やっぱりこの方法は良くないんじゃないか」と信じられなくなる。
これが、見守りがうまくいかなくなる典型的なパターンです。
「見守り疲れ」が招く悪循環
この悪循環を整理すると、次のような流れになります。
- 自分の不安や怒りを我慢しながら見守りを続ける
- お子さんの変化が感じられず、モヤモヤが積み重なる
- 我慢の限界を超え、感情が爆発してしまう
- 見守ったこと自体を後悔したり信じられなくなってしまい、自分を責めてしまう
このサイクルに入ってしまうと、見守り自体が「良くないもの」のように感じられてしまいますが、本当の原因は見守り方ではなく、親自身の感情がケアされていないことにあります。
見守りをするために大切な3つのこと
1. 自分の不安や恐怖を、一人で抱え込まない
不安や恐怖、怒り、悲しさは、我慢すればするほど大きくなってしまいます。
些細なモヤモヤであっても、放っておくとどんどん膨らんでしまうものです。
信頼できる人に話す、専門家のサポートを受けるなど、自分の気持ちを外に出す場所を持つことが大切です。
2. 「気持ちを我慢すること」と「見守ること」を切り離して考える
見守るということは、自分の気持ちを押し殺すこととイコールではありません。むしろ、自分の感情をきちんと認め、ケアしていくことで、初めて穏やかな気持ちでお子さんを見守れるようになります。
3. 専門家のサポートを選択肢に入れる
一人で抱え込まず、専門のカウンセリングなどを活用することも一つの方法です。自分の感情を安全な場所で吐き出し、整理していくことで、見守りのストレスがなくなっていきます。
まとめ
不登校において「見守りはダメ」と言われることがありますが、本当に見直すべきは見守り方そのものではなく、見守るあなた自身の心の状態です。
不安や恐怖、怒り、悲しさをそのままにしていると、それはお子さんにしっかりと伝わり、見守りがうまくいかなくなってしまいます。
あなたが辛くてどうしようもないとき、悲しくて、不安で苦しいとき、どうか一人で抱え込まないでくださいね。
些細なモヤモヤや不安は、放っておくとどんどん膨らんでいきます。
あなた自身の気持ちを大切にすることが、結果としてお子さんのスムーズな回復につながっていきます。
FAQ(よくある質問)
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見守りはいつまで続ければいいですか?
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「いつまで」という明確な期限はありません。大切なのは期間の長さではなく、見守っている間、あなた自身の心が安定しているかどうかです。不安や怒りを我慢したままの見守りは、続くほどに辛くなっていきますが、自分の感情をケアしながらの見守りであれば、無理なく続けることができます。
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見守る以外に、親としてできることはありますか?
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お子さんと日々、挨拶や何気ない会話を楽しんでください。安心できる家庭の雰囲気は何よりもお子さんの心を元気にしていきます。
もし色々手を尽くしても解決しないなら
こちらを読んでみてください。



